発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008366076
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44歳女。胸部X線像にて、右下肺野、胸壁に石灰化病変を指摘された。胸部CTでは右胸壁に石灰化を含む5×30mmの大腫瘤陰影と、右横隔膜上に内部不均一で20×50mm大の腫瘤陰影を認めた。いずれも辺縁は平滑で、肺野には異常はなかった。胸腔鏡下に観察すると、腫瘍は横隔膜から右下葉に連続して存在し、側胸部の腫瘍に加えて、前胸壁、横隔膜、心膜脂肪織に多数存在した。小開胸を加え、鏡視下に確認できた腫瘍は全て摘出した。病理組織学的所見は硝子化を示す膠原線維の増生からなり、内部に砂粒体が散在しており、石灰化を含む腫瘍性病変であった。術後18ヵ月経過し、胸部CT上再発は認めない。
©Nankodo Co., Ltd., 2008