発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015009021
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81歳男。発熱を主訴とした。8年6ヵ月前に肺がんに対して右下葉切除術(ND1、肺腺がん stageIA)を行い、術後は日常生活動作に息苦しさを感じていなかったが、約1ヵ月前より労作時の呼吸困難が出現し、発熱、膿性痰を認めた。入院時検査ではCRPが高値を示し、胸部X線写真、胸部CTでは右側の胸膜肥厚、右残存肺の線維化、気管支拡張、気腫化を認めた。喀痰検査でEnterobacteriaceaeが同定されたため、levofloxacinを開始したところ、膿性痰と発熱は速やかに消失したが、右下葉切除術後の画像所見では右側胸膜肥厚、残存肺の線維化、気管支拡張、末梢側のコンソリデーションが漸次進行しており、術後8年6ヵ月時の肺機能検査では高度の拘束性障害を認めた。
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