発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008256266
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少量の血液でプロトロンビン時間国際標準化比(PT-INR)値のデータが得られるCoaguChek XSの有用性を検討するため、術後急性期入院患者63例(男36例・女27例・平均62.7歳)において、従来の散乱光度法による測定値との比較を行った。患者内訳は弁膜症39例、冠動脈バイパス術後24例であった。CoaguChek XSによるPT-INR測定は、一般採血の血液1滴を試験紙に滴下することで行い、残りは中央検査部での通常測定に利用した。CoaguChek XSは必要量の血液が試験紙に滴下された時点で自動的に測定を開始し、約1分間で測定が終了するとディスプレイ上に結果を表示する。両測定値の分布図において、相関係数r2=0.98、回帰曲線y=0.992x+0.034の強い相関を認めた。CoaguChek XSによるPT-INR測定は簡便かつ迅速で、精度も十分に信頼できる有用な方法であることが示された。
©Nankodo Co., Ltd., 2008