発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014038103
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77歳男性。warfarin(3.5mg /日)内服中であった。今回、検診での胃X線像で異常陰影を指摘され、精査目的で受診となった。所見では上部消化管内視鏡検査にて胃体上部後壁に3型腫瘍が認められ、生検により中分化管状腺癌と診断され、手術目的で入院となった。腹部造影CTでは胃体上部の不整な壁肥厚と小彎側リンパ節腫大が認められたが、肝転移や腹水はみられなかった。術中所見では腫瘍は胃体上部後壁から大彎に漿膜浸潤を伴う病変としてみられ、脾門部リンパ節に肉眼的転移が確認された。以後、胃全摘術+D2郭清術+脾臓摘出術を施行したところ、摘出標本の病理組織学的所見は中分化管状腺癌(pT3N2M0、Stage IIIB)であった。尚、warfarinは術後第14病日目から術前量(3.5mg)投与を再開、第27病日目に2.25mg/日に減量し、第31病日目に退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013