動脈スイッチ手術の工夫と遠隔成績
冠状動脈移植法 動脈スイッチ手術の遠隔成績向上のための工夫 冠状動脈移植を中心として
山岸 正明
1
1京都府立医科大学附属小児疾患研究施設 小児心臓血管外科
キーワード:
医学用イラストレーション
,
血管造影
,
大血管転位症
,
X線CT
,
両大血管右室起始症
,
治療成績
,
三次元イメージング
,
大血管スイッチ手術
Keyword:
Arterial Switch Operation
,
Angiography
,
Double Outlet Right Ventricle
,
Medical Illustration
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Transposition of Great Vessels
,
Treatment Outcome
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.297-302
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008178594
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
冠状動脈移植法にbay window法を採用した動脈スイッチ手術を行い、術後2年以上経過した13例を対象に、その遠隔成績について検討した。手術時年齢は平均14.9日で、診断は完全大血管転位(TGA) I型9例、TGA II型3例、false Taussing-Bing奇形1例であった。その結果、術後経過観察期間は平均30.3ヵ月で、手術死亡はなく、感染による遠隔期死亡を1例(13ヵ月目)に認めた。心筋虚血などの冠状動脈イベントはみられず、また全例で心電図変化も認めなかった。術後平均18ヵ月の血管造影では冠状動脈移植部に出窓状の張り出しがみられ、冠状動脈の狭窄・閉塞や冠状動脈移植部の圧迫を認めた症例はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008