肺癌の集学的治療2008年
癌性胸膜炎に対する壁側胸膜を標的とした集学的治療
太田 安彦
1
1国立病院機構金沢医療センター 呼吸器外科
キーワード:
Carboplatin
,
胸水-悪性
,
腫瘍播種
,
生存率
,
局所投与
,
肺腫瘍
,
胸膜剥離術
,
Paclitaxel
,
アジュバント化学療法
,
集学的治療
,
治療成績
,
Gemcitabine
,
癌性胸膜炎
,
静脈内投与
Keyword:
Administration, Topical
,
Combined Modality Therapy
,
Neoplasm Seeding
,
Lung Neoplasms
,
Pneumonolysis
,
Pleural Effusion, Malignant
,
Carboplatin
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Chemotherapy, Adjuvant
,
Paclitaxel
,
Administration, Intravenous
,
Gemcitabine
pp.43-46
発行日 2008年1月1日
Published Date 2008/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008133510
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悪性胸水制御を目的にした治療として、壁側胸膜剥離除去術とともにpaclitaxelを用いた長時間内腔治療と全身化学療法を併用した集学的治療について検討した。対象は2003~2007年に集学的治療が行われた原発性肺癌6例と再発性肺癌1例(胸水型3例、胸水を伴わない播種型4例)で、治療開始時の平均年齢は56.9歳であった。その結果、中間観察期間22ヵ月において、5例が遠隔転移で癌死しており、中間生存期間22ヵ月、1年生存率は83.3%、2年生存率は16.7%であった。3例がN2、1例がM1、1例が再発と厳しい症例が多かったが、悪性胸水に対する有効性は100%と悪性胸水の制御は全例でなされており、QOL維持において有効であったと考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2008