発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008008063
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54歳女。患者は著明な貧血、腫瘍マーカーCEAの高値がみられ、胸部中部食道には陥凹を伴う腫瘤が認められた。上部消化管内視鏡による腫瘍生検で扁平上皮癌と診断され、更に胸部CTおよび気管支鏡検査にて左主気管支への浸潤が確認、食道癌の臨床病期はT4N2M0, stage IIIであった。治療として化学放射線療法が選択されたが、その後、湿性咳嗽が増悪した。そのため胃管を食道癌直上まで挿入・留置し、希釈したiopamidolにインドシアニングリーン(ICG)を加え、上部消化管造影を行ないながら気管支鏡で右主気管支から観察すると、右上-下葉枝(B6)より緑色の造影剤の流出が認められ、右B6末梢に瘻孔があることが確認された。
©Nankodo Co., Ltd., 2007