投稿論文 短報
気管無形成II型にC型食道閉鎖を合併した新生児の麻酔経験
秋泉 春樹
1
,
松本 祥
,
藤原 孝志
,
鈴木 毅
,
香川 哲郎
1兵庫県立姫路循環器病センター 麻酔科
キーワード:
Fentanyl
,
Vecuronium Bromide
,
気管開口術
,
気管支鏡法
,
気管食道瘻
,
食道閉鎖症
,
全身麻酔
,
Sevoflurane
,
胸部CT
,
硬性鏡
,
気管無形成
Keyword:
Anesthesia, General
,
Fentanyl
,
Esophageal Atresia
,
Tracheoesophageal Fistula
,
Vecuronium Bromide
,
Tracheostomy
,
Sevoflurane
,
Bronchoscopy
,
Tracheal Agenesis
pp.874-876
発行日 2020年8月10日
Published Date 2020/8/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020373430
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症例は日齢2の男児で、日齢1に持続する腹部膨満に対し胃瘻造設術が施行され、日齢2に精査加療目的に当院搬送となった。CT画像と臨床経過より気管無形成および食道閉鎖の合併が疑われ、緊急で硬性気管支鏡検査と気管食道瘻離断術を施行した。食道挿管を維持したまま硬性気管支鏡を挿入すると、声帯らしき構造物は確認できたが、その先はすぐ閉塞していた。気管無形成II型にC型食道閉鎖症を合併していると確定診断し、気管食道瘻離断術を左側臥位、第4肋間切開で行った。さらに、日齢9に食道を利用した代用気管瘻造設術を施行した。術野操作でしばしば換気不良となったが、気管チューブの位置調整を行うことで換気を保つことができた。術後は代用気管瘻に内径4.0mmの小児用気管切開チューブを挿入することで気道を維持した。1歳の時点で代用気管瘻の上部で食道を切断し、下部食道と吻合する食道閉鎖根治術を施行、現在、転院調整中である。
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