発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2007110134
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62歳男。狭心症、僧帽弁逆流、心房細動に対し2枝冠状動脈バイパス、僧帽弁形成術、maze手術の既往がある。その約1年後に徐脈・心不全のため右鎖骨下部にジェネレータを植え込んだが、排膿を認めメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が検出された。右鎖骨下部の創を開きジェネレータとリードを抜去し、次いで右下腹部を切開し外腹斜筋膜下にジェネレータ埋没のポケットを作成し、右大腿基部を開き大伏在静脈よりリードを挿入しジェネレータと接続し埋没させ閉創した。腎機能低下を考慮しMRSA感染抑制のためvancomycin hydrochlorideを0.5g/日×2日間と同時にポリエチレングリコール処理ヒト免疫グロブリン5g/日×3日間を併用した。37日目に独歩退院し、術後6ヵ月の胸部X線像でリード走行に異常なく現在ペーシングにも問題なく経過している。
©Nankodo Co., Ltd., 2007