発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006102451
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日齢34の男児.子宮内胎児発育遅延と診断され,帝王切開で出生後は経過観察となったが,SpO22の60%低下を認め入院となった.右鎖骨下動脈を用いたright modified Blalock-Taussigシャント(RMBT)を施行し,延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)人工血管で体肺動脈短絡を作成した.術後のSpO22は60%前後で,その後も低酸素血症は改善せず,更に1日2~3回SpO2が40%台となった.体肺動脈短絡量の不足が原因と考え,腕頭動脈-肺動脈幹遠位部間の体肺動脈短絡及び動脈管切離術を施行した.術後,SpO2は改善したが,高肺血流による高度心不全を認め,RMBTを離断した.その後は血行動態は安定し,経過観察となった.1歳5ヵ月時に施行した心エコーで肺動脈及び両心室の良好な発育を認め,左室流出路形成+右室流出路形成術を施行し,術後も経過は良好であった
©Nankodo Co., Ltd., 2005