発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005175816
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60歳女性.患者は夕食後に胸部痛から意識消失となり救急外来受診となった.意識はなかったが自発呼吸は認められ,心電図では心拍200回/分のsustained VT(持続性心室頻拍)であった.そこで,電気的除細動を行なったところ洞調律となり,意識も回復した.一方,X線では心胸郭比(CTR)65%と拡大を認め,冠状動脈造影では左前下行枝#6,#4後下行枝に狭窄を認めた.更に左室造影では前壁から心尖部にかけ心室瘤が確認された.心筋梗塞後左室瘤と診断し,左室瘤を切開,T型プローブを用いて健常心筋と梗塞巣の境界領域に-60℃・60秒の心内膜冷凍凝固を全周性に1周行い,2-0モノプロピレン糸でタバコ縫合で縫縮し,Hemashieldグラフトで左室形成術を行った.その結果,術後経過は良好でNYHA分類はIV度からI度に改善し,現在,外来通院中である
©Nankodo Co., Ltd., 2005