発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005130147
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51歳男.呼吸困難を主訴とした.胸部X線で心胸郭比57%,肺うっ血像は認めず,心電図で正常洞調律および心室性期外収縮を認めた.心エコーで左房・左室拡大を認め,左室駆出率(EF)は24%と低下していた.弁輪拡大による重度の僧帽弁逆流(MR)を認めたが,弁尖・弁下組織の器質的異常は認めなかった.心カテーテル検査の左室造影でSellers分類III度のMRを認め,冠状動脈造影では#1:100%,#8:90%,#13:75%狭窄で,右冠状動脈末梢は中隔枝からの側副血行路を介して造影された.低左心機能であるため,人工心肺使用心拍動下に僧帽弁輪縫縮術を行った.術後は順調で,バイパスグラフトはすべて開存しており,MRも消失し,EFも42%と改善していた
©Nankodo Co., Ltd., 2005