発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005089248
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46歳女.咳嗽・動悸・胸痛を主訴に受診し,不全型心内膜床欠損症の診断で手術を施行した.胸骨正中切開により心嚢に到達し心膜を切開した時点で淡血性心嚢液を認めたため心嚢内を精査したところ,右肺動脈-上大静脈間に径5cmの腫瘍が認められ,下大静脈付近の心膜にも1cmの腫瘍が認められた.腫瘍はすべて心膜内に収まっており,肉眼的に周辺組織への浸潤は認めなかった.腫瘍を摘出し病理組織検査に提出したのち心内修復術を行い,術後経過は良好であった.腫瘍は免疫抗体染色法でカルレチニンとケラチンに陽性を示し,悪性中皮腫と診断された
©Nankodo Co., Ltd., 2004