特集 長鎖ノンコーディングRNA:遺伝子発現制御メカニズム別・機能リファレンス
【メカニズム1 転写制御因子に働きかけるIncRNA】 長鎖ノンコーディングRNAによる染色体ドメインレベルの遺伝子発現制御
砂村 直洋
1
,
久郷 裕之
1鳥取大学 大学院医学系研究科機能再生医科学専攻遺伝機能工学部門
キーワード:
Beckwith-Wiedemann症候群
,
転写因子
,
遺伝子発現調節
,
クロマチン
,
遺伝子刷り込み
,
ヒトX染色体
,
X染色体不活性化
,
長鎖非翻訳RNA
,
X Inactive-Specific Transcript (XIST)
,
KCNQ1OT1 RNA
,
KCNQ1OT1 Protein
Keyword:
Beckwith-Wiedemann Syndrome
,
Chromatin
,
Gene Expression Regulation
,
Transcription Factors
,
Genomic Imprinting
,
Chromosomes, Human, X
,
X Chromosome Inactivation
,
RNA, Long Noncoding
,
XIST Non-coding RNA
,
KCNQ1OT1 RNA
,
KCNQ1OT1 Protein, Human
pp.14-23
発行日 2014年12月22日
Published Date 2014/12/22
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機能性ノンコーディングRNAを含むエピジェネティクスの制御は,生物の多様性あるいは生命機能の複雑かつ高性能なシステム構築に重要な役割を担っている.近年,その中でも長鎖ノンコーディングRNAに関しては,シークエンス技術の発展に伴って急速に新知見が蓄積され,生命現象やがんなどを含む疾患に関与していることが明らかにされてきた.しかし,それらの分子制御機構には不明な点が多く残されている.本稿では,長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)の中でも染色体あるいはクロマチンドメインレベルの発現制御に関わる分子に着目し,最新の知見とlncRNAの機能解明を目指した筆者らの取り組みを紹介する.
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