特集 がん・免疫・代謝・発生におけるM1/M2分類を超えたマクロファージの機能
CD169発現常在マクロファージによる組織恒常性維持と免疫制御
浅野 謙一
1
,
唐澤 一徳
,
田中 正人
1東京薬科大学 生命科学部免疫制御学研究室
キーワード:
再灌流傷害
,
疾患モデル(動物)
,
急性腎障害
,
ホメオスタシス
,
マクロファージ
,
病勢悪化
,
Sialic Acid Binding Ig-like Lectin 1
Keyword:
Disease Models, Animal
,
Homeostasis
,
Macrophages
,
Reperfusion Injury
,
Disease Progression
,
Acute Kidney Injury
,
Sialic Acid Binding Ig-like Lectin 1
pp.1261-1266
発行日 2014年11月22日
Published Date 2014/11/22
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
組織常在マクロファージはそれが局在する臓器ごとに名称も表現型も異なる多様な亜集団で構成される.腎間質に常在するCD169 マクロファージは,虚血再灌流後の急性腎傷害(AKI)進展に重要な役割を担う.野生型マウスにおける腎虚血再灌流は,一過性の腎機能障害を誘導するものの,約1 週間で自然回復するのに対し,CD169 陽性細胞を選択的に消失したマウスは不可逆性のAKI により死に至る.このマクロファージは尿細管血管束周囲に局在し,血管内皮の過剰な活性化を抑制することで組織の恒常性維持に深く寄与する.
Copyright © 2014, Gakken Medical Shujunsha Co., Ltd. All rights reserved.