特集 がん・免疫・代謝・発生におけるM1/M2分類を超えたマクロファージの機能
血管発生および病的血管新生におけるマクロファージの役割
久保田 義顕
1
1慶応義塾大学 医学部機能形態学研究室
キーワード:
病的血管新生
,
細胞低酸素
,
腫瘍
,
マクロファージ
,
網膜血管
,
網膜疾患
,
Vascular Endothelial Growth Factor A
,
脈管形成
Keyword:
Macrophages
,
Neovascularization, Pathologic
,
Neoplasms
,
Retinal Diseases
,
Retinal Vessels
,
Cell Hypoxia
,
Vascular Endothelial Growth Factor A
pp.1256-1260
発行日 2014年11月22日
Published Date 2014/11/22
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白血球の一種であるマクロファージは,その免疫機能以外の役割,特に個体発生における機能が近年精力的に解析されている.発生期を含め,生体内のあらゆる血管新生に中心的な役割を果たす分子が血管内皮成長因子(VEGF)である.マクロファージはこの血管新生においてVEGFに依存しないユニークな機能を持つ.また,血管伸長の最前部でVEGFにより誘導された血管内皮細胞の糸状仮足(フィロポディア)と糸状仮足をbridgingするとともに,糸状仮足の足場となる細胞外マトリックス(ECM)のfine-tuningを行うことで,新たな枝分かれの形成に寄与する.
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