特集 心臓造形生物学:Heartができるメカニズム
新たな心臓系譜 前耳胞神経堤細胞
宮川 幸子[富田]
1
,
有馬 勇一郎
,
前田 和宏
,
淺井 理恵子
,
栗原 裕基
1東京女子医科大学 循環器小児科
キーワード:
Endothelins
,
シグナルトランスダクション
,
形態形成
,
細胞運動
,
細胞分化
,
神経堤
,
心臓
,
血管平滑筋
,
細胞系譜
,
冠状動脈
,
耳胞
Keyword:
Cell Differentiation
,
Cell Movement
,
Coronary Vessels
,
Heart
,
Morphogenesis
,
Neural Crest
,
Muscle, Smooth, Vascular
,
Signal Transduction
,
Endothelins
,
Cell Lineage
pp.1130-1135
発行日 2014年10月22日
Published Date 2014/10/22
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神経堤細胞は,脊椎動物の発生過程で一時的に生成される移動能と多分化能を持つユニークな細胞集団である.後耳胞菱脳の神経管背側から生成される神経堤は心臓神経堤細胞として知られ,大血管や心臓流出路の形成に寄与するが,心臓形態形成への神経堤細胞の寄与は依然として議論の多いところである.最近,筆者らは前耳胞菱脳に位置する神経堤細胞が発達過程の心臓内に遊走し,冠動脈平滑筋に分化することを見いだした.本稿では,心臓と神経堤細胞について,これまで蓄積された知見とともに筆者らの報告について解説する.
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