特集 ターゲット・オブ・mTOR:明らかになるmTORの標的分子と生理機能
mTORシグナルによる脳機能の調節と破綻
葛西 秀俊
1
,
饗場 篤
1東京大学大学院医学系研究科附属疾患生命工学センター 動物資源学部門
キーワード:
シグナルトランスダクション
,
疾患モデル(動物)
,
神経可塑性
,
中枢神経系
,
ニューロン
,
脳疾患
,
ノックアウトマウス
,
Sirolimus
,
TOR Serine-Threonine Kinases
,
Tuberous Sclerosis 1 Protein
,
Tuberous Sclerosis 2 Protein
Keyword:
Brain Diseases
,
Central Nervous System
,
Disease Models, Animal
,
Neuronal Plasticity
,
Neurons
,
Signal Transduction
,
Mice, Knockout
,
Sirolimus
,
TOR Serine-Threonine Kinases
,
Tuberous Sclerosis Complex 2 Protein
,
Tuberous Sclerosis Complex 1 Protein
pp.1355-1359
発行日 2012年11月22日
Published Date 2012/11/22
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脳は多くのエネルギーを消費する器官でありながら,神経細胞におけるmTORの機能には多くの謎が残されている.mTORシグナルの活性化は結節性硬化症や神経変性疾患といったヒトの中枢神経系における疾患に深く関与していることが知られている.これらの疾患の理解へ向けてmTORシグナルを活性化した様々なモデルマウスが作製され,脳におけるmTORの機能が近年急速に明らかになりつつある.本稿では,脳領域特異的にmTORシグナルを恒常的に活性化したマウスの表現型を中心に,mTORの脳の発達や高次機能における役割について考察する.
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