特集 神経細胞特異的な翻訳制御:鍵を握るRNA結合タンパク質/mRNA輸送/non-coding RNA
神経軸索・成長円錐における局所翻訳制御と機能調節
佐々木 幸生
1
,
五嶋 良郎
1横浜市立大学 大学院医学研究科分子薬理神経生物学教室
キーワード:
Actins
,
軸索輸送
,
mRNA
,
遺伝子発現調節
,
軸索
,
神経網
,
タンパク質生合成
,
Fluorescence in Situ Hybridization
,
RNA-Binding Proteins
,
成長円錐
,
MicroRNAs
,
Fragile X Mental Retardation Protein
,
ZBP1 Protein
Keyword:
Actins
,
Axons
,
Axonal Transport
,
Gene Expression Regulation
,
Nerve Net
,
RNA, Messenger
,
Protein Biosynthesis
,
In Situ Hybridization, Fluorescence
,
RNA-Binding Proteins
,
Growth Cones
,
MicroRNAs
,
Fragile X Mental Retardation Protein
,
ZBP1 Protein, Human
pp.677-682
発行日 2012年5月22日
Published Date 2012/5/22
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正確な神経回路網形成のためには,長く伸びた神経軸索の遠位部では軸索伸長,軸索ガイダンス,軸索分岐,シナプス形成など,様々な軸索機能の調節が必要となる.軸索の周りの環境変化に応じて即座に軸索機能を調節するためには,遠く離れた細胞体に依存しない自律的な機能調節が必要であると考えられる.このような自律性を発揮するために,神経軸索は細胞体から輸送されたmRNAを保持し,外界の変化に応じてすばやい局所翻訳を介した局所的な遺伝子発現調節を行っている.本稿ではRNA結合タンパク質やmicroRNAなど,mRNAに結合しトランスに翻訳を制御する因子を介した局所翻訳制御と,それによる機能調節について概説する.
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