特集 神経細胞特異的な翻訳制御:鍵を握るRNA結合タンパク質/mRNA輸送/non-coding RNA
RNA結合タンパク質による翻訳制御
藤原 俊伸
1
1微生物化学研究所 基盤生物研究部
キーワード:
mRNA
,
転写後RNAプロセシング
,
シグナルトランスダクション
,
遺伝子発現調節
,
ニューロン
,
タンパク質生合成
,
RNA-Binding Proteins
,
神経発生
,
MicroRNAs
,
Hu抗原
,
Hu Protein (Neuronal)
,
Musashi Protein
Keyword:
Gene Expression Regulation
,
Neurons
,
RNA Processing, Post-Transcriptional
,
RNA, Messenger
,
Protein Biosynthesis
,
Signal Transduction
,
RNA-Binding Proteins
,
MicroRNAs
,
ELAV Proteins
,
Neurogenesis
pp.646-654
発行日 2012年5月22日
Published Date 2012/5/22
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分化や発生といった高次生命現象では,細胞内における時間的・空間的なタンパク質合成制御が各細胞の運命決定・特異的機能発現に重要であり,正確な遺伝子発現のために必要なmRNA上の制御信号,microRNAとともにRNA結合タンパク質(RBP)の働きが鍵を握る.特に,神経系における細胞の発生過程おいて,前駆体mRNAのスプライシング,mRNAの局在化および安定性の制御,そして翻訳制御など,様々な転写後遺伝子発現調節機構にRBPが関与する.近年,様々な神経特異的RBPが転写後レベル,特に翻訳レベルで遺伝子発現調節を行い,神経系の発生を制御していることが明らかになってきた.
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