癌の術後画像診断-合併症と局所再発のチェックポイント- (第6章)大腸癌
腹会陰式直腸切断術
早川 克己
1
,
山本 栄司
,
吉田 麻里子
,
立元 将太
1京都市立病院 放射線科
キーワード:
局所解剖学
,
肛門腫瘍
,
MRI
,
術後合併症
,
腫瘍再発
,
直腸腫瘍
,
直腸切断術
,
陽電子放射型断層撮影
,
腹部CT
Keyword:
Anatomy, Regional
,
Anus Neoplasms
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Postoperative Complications
,
Rectal Neoplasms
,
Positron-Emission Tomography
pp.s107-s118
発行日 2013年9月10日
Published Date 2013/9/10
DOI https://doi.org/10.15105/J00235.2013336772
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
この術式においては,直腸が切除された後に死腔が形成されて,骨盤臓器の偏位が術後から生じてくるので,ピットフォールのひとつとなりうる.局所再発の様式は予後と相関する.問題は仙骨前の腫瘤形成における再発の鑑別である.通常は臨床症状や腫瘍マーカーを参考に,術後サーベイランスとしてCT検査が基本となる.術後2~4か月にベースラインCTを撮像し,それとの比較検討が重要である.再発との鑑別がCTのみでは困難な場合も少なくなく,臨床データとの乖離があった場合には,MRI やPET-CTなどのモダリティを速やかに外科医に推奨することが早期発見のためには重要であり,直腸癌の局所再発に対するそれぞれのモダリティの長所,短所を知っておくことは画像診断医にとって不可欠である.
Copyright © 2013, Gakken Medical Shujunsha Co., Ltd. All rights reserved.