画像診断と病理
悪性Wolff 管腫瘍
角 明子
1
,
横地 美哉
1
,
内田 政史
2
,
牛嶋 公生
3
,
真田 咲子
4
1久留米大学医学部放射線医学講座
2久留米大学医学部大学医療センター放射線科
3久留米大学医学部大学産婦人科学講座
4久留米大学医学部病理学講座
pp.138-139
発行日 2021年1月25日
Published Date 2021/1/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000002070
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
50歳台,女性,6年前に閉経.下腹部痛を主訴に受診し,触診で下腹部〜臍上部に達する弾性硬・可動性良好な腫瘤を触知した.CTでは骨盤内に充実成分と嚢胞成分が混在する約15×10×14cm大の辺縁分葉状の腫瘤を認めた.腫瘤は拡張した右卵巣静脈と連続しており,右卵巣腫瘍を疑った.充実成分は,MRIのT1強調像で筋肉と等信号,T2強調像で不均一な淡い高信号,造影後脂肪抑制T1強調像で不均一な造影効果を認めた.拡散強調像で高信号,ADC値は0.7×10-3mm2/secであった.また,T2強調像では腫瘍右側辺縁に低信号を示すrim様構造を認め,造影で強く増強されていた.卵巣由来の悪性間葉系腫瘍を疑い,腫瘍摘出術を施行した.
Copyright © 2021, Gakken Medical Shujunsha Co., Ltd. All rights reserved.