特集 進展経路からアプローチする頭頸部癌の画像診断
5. 喉頭癌に関連する進展経路 5.3 輪状披裂関節・後交連・下咽頭進展
冨田 隼人
1
,
久野 博文
2
1聖マリアンナ医科大学放射線医学講座
2国立がん研究センター東病院放射線診断科
キーワード:
輪状披裂関節
,
後交連
,
下咽頭進展
Keyword:
輪状披裂関節
,
後交連
,
下咽頭進展
pp.864-865
発行日 2019年6月25日
Published Date 2019/6/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000001213
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●声門癌に多い進展形式で,声帯靱帯および甲状披裂筋に沿った後方進展により生じる.●輪状披裂関節進展による声帯固定はT3に分類される.声帯機能の温存は難しいことが多い.●後方は下咽頭,尾側はcricoid areaから声門下へ進展する.声門癌は声帯前1/3に生じることが多く,声帯靱帯および甲状披裂筋に沿った後方進展を示す.声帯に限局した腫瘍の場合,内視鏡/経口的切除術や(化学)放射線療法が施行され,発声機能の温存が可能である.しかしながら,輪状披裂関節への進展(図1)は,T3に相当する声帯固定の原因のひとつとなり,声帯機能の温存は難しく,喉頭全摘出術が選択されることが多い.
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