特集 進展経路からアプローチする頭頸部癌の画像診断
5. 喉頭癌に関連する進展経路 5.4 声門下進展
冨田 隼人
1
,
久野 博文
2
1聖マリアンナ医科大学放射線医学講座
2国立がん研究センター東病院放射線診断科
キーワード:
声門下進展
Keyword:
声門下進展
pp.866-867
発行日 2019年6月25日
Published Date 2019/6/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000001214
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●声門下進展の有無・範囲によって喉頭機能温存術の可否が決定されることが多い.●声門下は,喉頭外頸部軟部組織進展や輪状軟骨浸潤の経路となる.●喉頭前リンパ節への転移のリスクとなる.声門上部および声門部腫瘍の声門下への進展は,声帯による妨げや傍声帯間隙を介した粘膜下進展が多いことから,喉頭鏡だけでの評価では過小評価になることがあり,画像での指摘が重要である.喉頭機能温存術の適応は,声門下進展が前方で10mm,後方で5mm以下となる.しかしながら,傍声帯間隙や粘膜に沿った声門下進展の場合,輪状甲状膜を介した喉頭外頸部軟部組織への進展や,輪状軟骨浸潤を来しやすく,喉頭全摘出術が選択されることが少なくない.
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