特集 サインから読み解く婦人科画像診断
7. その他の女性骨盤部疾患に関連するサイン 4. Visceral scalloping
竹内 麻由美
1
,
原田 雅史
1
,
松崎 健司
2
1徳島大学医学部放射線科
2徳島文理大学診療放射線学科
キーワード:
腹膜偽粘液腫
Keyword:
腹膜偽粘液腫
pp.946-947
発行日 2017年7月25日
Published Date 2017/7/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000000057
- 有料閲覧
- 文献概要
肝や脾などの腹部臓器表面のscallopingは,腹膜偽粘液腫(pseudomyxoma peritonei)のCTやMRIに特徴的なサインとしてよく知られている1)2).元来は卵巣粘液性腫瘍に伴い腹腔内に粘液が貯留する病態と考えられていたが,現在はほとんどの症例が,虫垂原発の低悪性度粘液性腫瘍(low-grade appendiceal mucinous neoplasm;LAMN)に由来する病態として位置づけられている3).肉眼的には,多量のゼリー状の粘液が腹腔内に充満し,jelly bellyと呼ばれる特異な性状を呈する.しばしば原発性粘液性腫瘍に類似した卵巣病変を伴うが,虫垂からの転移性腫瘍と考えられる.
Copyright © 2017, Gakken Medical Shujunsha Co., Ltd. All rights reserved.