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月経前症候群のポイント
▶ PMSでは,こころの症状として抑うつ,怒りの爆発,イライラ,不安,混乱などが生じる.また身体症状として乳房緊満感,腹部膨満感,頭痛,関節・筋肉痛,体重増加,浮腫などに悩まされる(表1).その症状は月経開始とともに消失する.とくに精神症状は重症度が高いもの(PMDD)もあり,対応に困難をきたす.
▶ PMSの西洋医学的薬物療法には,①OC/LEPによる排卵抑制,②SSRIによる治療がある.とくにOC/LEPは胃腸障害が出現しやすく服用できないケースも多い.
▶ PMSは漢方的には内風という病態が主体であることが多い.その病態は血虚や陰虚で生じ,
▶ 肝の血虚や陰虚で生じる内風には,生薬では
▶ PMS症状出現時は,半夏白朮天麻湯に加え,そのときに出現している症状に応じて,
▶ PMSの背景には性周期による女性特有の栄養不良(血虚)が存在し,鉄・タンパク質・ビタミン・ミネラルの欠乏があることが多い.それらを補充することで,漢方治療と相まってよりよい治療が可能になる.

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