特集 Evidence Update 2025
ー最新の知見から日々の臨床をアップデートするー
4 スペシャリストが推す必見論文!その見解と考察
-6 診療ガイドラインはどの程度読まれ,どの程度診療行動を変容させているのか?
三原 弘
1
1札幌医科大学 医療人育成センター
pp.191-195
発行日 2025年1月5日
Published Date 2025/1/5
DOI https://doi.org/10.15104/th.2025020009
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Key Points
・『 急性腹症診療ガイドライン2015』は学会員の約60%に認識され,認識した学会員の64%に診療行動を変容させた.
・他の診療ガイドラインの周知度も18~90%と大きな幅があり,医師の行動変容を評価した報告は慢性閉塞性肺疾患(COPD),肝癌など少数である.
・敗血症,肝炎,急性膵炎などでは診療ガイドラインの利活用を促進するツールとしてスコアリングアプリが提供されており,急性腹症診療ガイドライン改訂版では,患者シナリオ動画や改訂チェックリストの付録が予定されている.
・診療ガイドラインを読まれない4割の医師に,本企画の読者のような最新論文を読む勉強熱心な医師から,各診療ガイドラインの要点を伝達いただくことで,日本の診療レベルの底上げが図れるのかもしれない.
Copyright© 2025 NANZANDO Co.,Ltd. All Rights Reserved.