特集 Evidence Update 2025
ー最新の知見から日々の臨床をアップデートするー
4 スペシャリストが推す必見論文!その見解と考察
-9 迫りくる感染症の脅威を正確に把握し準備せよ!感染症治療戦略の大きな見直しが求められている
岸田 直樹
1,2
1感染症コンサルタント
2一般社団法人Sapporo Medical Academy
pp.209-214
発行日 2025年1月5日
Published Date 2025/1/5
DOI https://doi.org/10.15104/th.2025020012
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Key Points
・新興感染症および再興感染症の現状を把握し,今後のトレンドを最新論文で確認し予測できることで,受け身ではなく能動的に関与できるようになる.医療やその周辺が大きく変化する今の時代においてはますます重要である.
・薬剤耐性(AMR)は再興感染症の一つであり,21世紀におけるグローバルヘルスの重要な課題である.AMRによる負担を歴史的な傾向と将来予測を網羅的に推定した研究が発表された.
・小児においても抗菌薬の適正使用に対するプレッシャーが高まっている.「Narrow is beautifu(l 狭域ほど美しい)」「Shorter is better(短期治療がより良い)」「Oral is the new IV(内服治療は静注と同等)」といった成人でのエビデンスが,小児領域にも適用されつつある.
・高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)のヒト-ヒト感染が現実の脅威として迫ってきている.
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