特集 患者の不安をやわらげるクリニカルスキル
伝えるスキル
患者本人への説明のポイント ─神経難病の例─
永井 健太郎
1
1杏林大学 脳神経内科
pp.697-701
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2023060004
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はじめに
神経難病といわれる疾患のなかには,徐々に筋力が衰えて歩行ができなくなる,あるい は飲み込めなくなる,自力で呼吸ができなくなるといった進行性の疾患が多数存在する. そういった疾患と診断されたとき,誰もが自身の将来の姿を想像し悲観的になったり,到 底受けれられないという気持ちになったりするであろう.医師は病気の診断を行い,その 治療方針や予後に関して十分に患者へ説明する義務があるが,その過程のなかで患者自身, あるいはその家族への心理的な配慮が当然必要になる.本稿では,神経難病と診断された 患者へのインフォームドコンセント(IC)時に患者が感じる不安とそれにどう対応したらよ いか解説する.
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