薬語図鑑-基礎薬学用語を現場で使える知識に訳してみました 第1部 添付文書に登場する用語編
動態
07 組織移行性
-組織移行性はどのようにわかりますか?
望月 敬浩
1
1静岡県立静岡がんセンターRMQC室 専門主査
pp.502-503
発行日 2023年3月31日
Published Date 2023/3/31
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2023040007
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組織移行性を示す指標として,分布容積(Volume of distribution,Vd,単位:L またはL/kg)が知られています.分布容積とは,血中濃度と同じ濃度で体内の各組織に移行していると仮定した場合に,その薬物がどれだけの容積にひろがっているかを示す指標です.分布容積が大きいほど,組織移行性は良好で,分布容積が小さいほど,組織移行性は不良となります.一般的に組織移行性の良好な脂溶性薬物の分布容積は大きく,組織移行性が不良な水溶性薬物の分布容積は小さいとされています.
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