Japanese
English
報告
産後1か月健診を受診した褥婦の子宮頸がんに関する知識・意識の実態(1)
Knowledge and Awareness of Cervical Cancer among Postpartum Women Who Visited the Hospital for a One-Month Health Checkup (1)
佐々木 綾子
1
,
岸上 きみゑ
2
,
鈴木 秀文
2
,
山本 宝
2
Ayako SASAKI
1
,
Kimie KISHIGAMI
2
,
Hidefumi SUZUKI
2
,
Takara YAMAMOTO
2
1大阪医科大学
2福井愛育病院
1Osaka Medical College
2Fukui Aiiku Hospital
キーワード:
褥婦
,
子宮頸がん
,
検診
,
HPVワクチン
,
知識・意識
Keyword:
褥婦
,
子宮頸がん
,
検診
,
HPVワクチン
,
知識・意識
pp.56-66
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7011200094
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要旨
目的
産後1か月の褥婦の子宮頸がん検診の有無による子宮頸がん・検診・HPVワクチンに関する知識・意識の実態を比較することを目的とした。
対象と方法
A施設の産後1か月健康診査に来院した褥婦に自記式質問紙調査を行った。うちデータ収集内容は対象者の特性、子宮頸がんに関する知識、検診状況、検診に対する意識、理解度などであった。「検診あり群」と「検診なし群」に分け、検討した。
結果
有効な回答が得られた203名(「検診あり群」130名、「検診なし群」73名)を分析の対象とした。知識では、「子宮頸がんと子宮体がんの違い」など6項目において、「検診あり群」が有意に高かった。意識では、「子宮頸がん検診が早期発見につながる」「定期的に検診を受けようと思う」は「検診あり群」が有意に高く、「検診への不安」「他の検診に比べ抵抗感がある」は、「検診なし群」が有意に高かった。理解度においては、「子宮頸がん」「子宮頸がん検診」「HPVワクチン」すべての項目において「検診あり群」が有意に高かった。
結論
「検診あり群」は「検診なし群」より、知識・意識とも高いことが明らかとなった。このため医療機関での母体の健康管理が一旦終了となる産後1か月健診の機会に、「検診なし群」の褥婦に対して子宮頸がん・検診・HPVワクチンに関する啓発を行い、産後の検診行動に結びつける必要性が示唆された。
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