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要旨
目的
病院に勤務する中堅以上の助産師の配属先希望と継続意思の関連要因について明らかにすること。
対象と方法
産科または産婦人科を有する病院に勤務し、臨床経験が5年以上の助産師3,546名に対し、自記式調査を実施した。分析方法は、クロス集計及びカイ2乗検定、標準化残差分析を用いた。
結果
有効回答率は58.2%。回答者の平均年齢は41.2歳、助産師としての勤務年数は平均15.7年である。回答者の配属先希望と継続意思の関係は、希望どおりの場合「ずっと続けたい・どちらかといえば続けたい」74.4%、「あまり続けたくない・早くやめたい」25.6%。希望と異なる場合は、「ずっと続けたい・どちらかといえば続けたい」42.2%、「あまり続けたくない・早くやめたい」57.8%であった(p=0.000)。
配属先希望と継続意思における関係において、1)年代:「希望どおり×継続したい」20代〔62.7%/調整済み残差値:-2.0〕、60代以上〔89.2%/2.6〕、「希望どおり×継続したくない」20代〔33.3%/2.9〕、30代〔26.2%/2.0〕、40代〔21.0%/-2.1〕、「希望と異なる×継続したい」40代〔3.9%/2.3〕(p=0.006)、2)婚姻状況:「希望どおり×継続したい」既婚〔74.2%/6.2〕、未婚〔57.5%/-7.2〕、「希望どおり×継続したくない」既婚〔19.4%/-6.5〕、未婚〔35.1%/7.1〕(p=0.000)、3)子どもの有無:「希望どおり×継続したい」子ども有〔74.6%/5.8〕、「希望どおり×継続したくない」子ども無〔31.6%/6.4〕(p=0.000)で関連が認められた。
結論
配属先希望と継続意思の関連要因として年代、婚姻状況、子どもの有無があげられ、20代、未婚、子どもがいない助産師に、継続意思がない傾向があった。このことから、中堅以上の助産師にとっては、結婚や出産、子育てが継続意思を阻害するとはいいきれないことが示唆された。
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