Japanese
English
報告
父親の育児休業に関する研究の動向と今後の課題
Trends And Tasks in Research Concerning Father's Childcare
加藤 理恵
1
,
齋藤 益子
2
Rie KATO
1
,
Masuko SAITO
2
1東京医療保健大学大学院看護学研究科修士課程
2東京医療保健大学大学院看護学研究科
1Tokyo Health Care University
2Tokyo Health Care University
キーワード:
産休
,
育児休業
Keyword:
産休
,
育児休業
pp.101-108
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7011200088
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要旨
目的
育児休業取得割合は女性81.8%に比べて、男性3.16%(厚生労働省平成26年〜平成27年)と極めて低い。先行研究においても、育児休暇を文献検索すると数多くあるが、育児休業となると少ない。本研究では、育児休業・休暇を取得している男性に関する先行研究を把握し、今後の課題を明らかにすることを目的とした。
対象と方法
医学中央雑誌Web版に掲載された過去10年間の文献から「父親」&「育児休業 or 休暇」のキーワードを用いて検索した。その中で対象文献11件を分析対象とした。
結果
父親は育児休業を知っているにもかかわらず、取得しない現状が明らかになった。さらに、制度の内容自体が管理職・一般職員ともにあまり理解されていないことも分かった。全体的には制度の取得自体は賛成が多かった。男性の育児休業取得は所得が軽減すること、リスクや前例がない、両親や周囲からの反対などから、取得までには至っていない現状が明らかとなっている。一方、育児休業を取得できたケースでは、周囲の環境や理解が大切となることが示唆された。これらのことから、父親の育児休業取得に関する継続研究の必要性が明らかとなった。
結論
男性の育児休業に関する研究の今後の課題として、①父親の育児休業の取得を推進するための環境整備(制度・職場の理解など)②育児休業制度の知識の普及支援(夫・妻・家族)③産後休業取得に至った家族(夫・妻)の特徴、取得前・中・後の思いの継続的検討の3点が明らかとなった。
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