助産所出産を選択した経産婦の意識や行動

Multipara's consciousness and behaviour was chosen the maternity home delivery

目的

　本研究の目的は、助産所出産を選択した経産婦の意識や行動を明らかにすることである。

対象と方法

　埼玉県X助産所出産を選択し、研究協力に同意の得られた経産婦5名（褥婦2名と妊婦3名）を対象に、半構成的面接を実施した。内容は1．出産のことを決める因子、2．助産所を選んだ理由、3．出産に対するニーズ、4.助産師との関係について尋ね、口述内容を質的に分析した。

結果

　経産婦は、過去の【病院・診療所での出産体験のわだかまり】や【助産所での満足できる出産体験】をもとに、今回の【思い描くお産】を実現するため助産所出産を選択していた。そして【出産する助産所を選択する条件】を満たしたX助産所での出産を選択していた。選択後は、助産師の心に響く言葉や温かみのある対応により【主体的意識が強まり】、継続的な【助産師との関係】を築いていくことにより【満足な出産の実現】へと繋がっていた。

結論

　経産婦は、思い描くお産を求め助産所出産を選択し、助産師との信頼関係のなかで、自己管理の重要性を自覚することが促され、主体的意識を強めていったことが明らかとなった。