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わが国における子宮頸がん予防ワクチンの現況
The current status of preventive vaccination against uterine cervical cancer in Japan
岩﨑 和代
1
,
木村 好秀
2
Kazuyo IWASAKI
1
,
Yoshihide KIMURA
2
1国際医療福祉大学保健医療学部看護学科
2前東邦大学医学部看護学科
pp.7-12
発行日 2010年12月1日
Published Date 2010/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7011200013
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Ⅰ.はじめに
子宮頸がんは、女性生殖器がんの中では世界で2番目に多く、女性に最も身近ながんである。わが国でも現在、女性生殖器がんで最も頻度が高く、年間約8,500人に発症し、約2,500人1)が不幸な転帰をとっている。とくに近年は、20歳代から30歳代で発生率が増加しており、死亡率も若年層で急激に上昇している。出産年齢や子育て中の年齢層に多く生殖機能を失うことになるがんであるため“mather killer”と呼ばれている。米国などでは、母の日にはママに敬意を評し、子宮頸がん検診のメッセージを送る“パールの智恵(瓶の中にメッセージを入れたもの)”キャンペーンが展開されている。
本稿は、昨年10月に承認され接種可能となった子宮頸がん予防ワクチン(以下、「HPVワクチン」という。)に関する日本における現況を紹介する。
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