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特集「デジタルトランスフォーメーション(DX)が変える老年看護学教育・実践・研究のいま」
ユマニチュード®の実践技術を拡張現実(AR)技術で可視化する―老年看護学教育・実践・研究へのDXの活用
Visualizing Care Method of Humanitude Utilizing Augmented Reality (AR)―Utilization of Digital Transformation (DX) for Education, Practice, and Research of Geriatric Nursing
伊東 美緒
1
,
梨木 恵実子
1
Mio Ito
1
,
Emiko Nashiki
1
1群馬大学大学院保健学研究科
1Gunma University Graduate school of health sciences professor
pp.26-29
発行日 2023年7月31日
Published Date 2023/7/31
- 販売していません
- Abstract 文献概要
Ⅰ.はじめに
2023年4月28〜30日に開催されたG7群馬高崎デジタル・技術大臣会合にて,群馬大学の老年看護学の授業で使用している“ユマニチュード®の技術を習得するためのホロレンズとアイトラッカー”について展示した.ブースに立ち寄られた総務副大臣の尾身朝子氏はユマニチュードをご存じであり,実際にホロレンズを装着され,「認知症の人のケアについて関心があり,こうした取り組みに期待している.」とコメントされた(写1).副大臣に関心を寄せていただいたことはとてもうれしく,ARの教育場面での活用は,社会から求められていると実感した.
認知機能が低下した高齢者には,コミュニケーションのあり方が強く影響するため,混乱・興奮させないコミュニケーションの方法を学ぶことは重要である.しかし,コミュニケーション方法は,おのおのが独自の性格と経験から構築してきた部分によるところが大きく,無意識で行うことのほうが多いため,高齢者とのコミュニケーションのあり方を座学だけで新たに学ぶのは難しいと感じている.
ここでは,コミュニケーション方法を学ぶための,ユマニチュードというケア技法と,学生が技術を習得するためのAR(augmented reality;拡張現実)技術の必要性と活用状況について紹介する.
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