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特集 脊椎脊髄のエクステンデッド・リアリティ(XR)
Augmented reality(AR,拡張現実)を用いた顕微鏡脊椎脊髄手術
Spine and Spinal Cord Surgery Using AR Microscope
藤原 靖
1
Yasushi FUJIWARA
1
1広島市立北部医療センター安佐市民病院整形外科・顕微鏡脊椎脊髄センター
1Department of Orthopedic Surgery, Hiroshima City North Medical Center Asa Citizens Hospital
キーワード:
顕微鏡脊椎脊髄手術
,
microscopic spine and spinal cord surgery
,
ナビゲーション
,
navigation
,
拡張現実
,
augmented reality
Keyword:
顕微鏡脊椎脊髄手術
,
microscopic spine and spinal cord surgery
,
ナビゲーション
,
navigation
,
拡張現実
,
augmented reality
pp.405-411
発行日 2023年8月23日
Published Date 2023/8/23
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202102
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はじめに
近年さまざまなコンピュータ手術支援技術が発展し,便利になった反面で,術者が手術をしながらどうやってそれらの情報を参照するか,が問題となってきた.
人間は2つのものを同時に見ることができないため,ナビゲーションを例にとれば,ディスプレイを見るためには術野から目を逸らす必要があり,繊細な神経組織を扱う手術においては非常に危険である.また,頭を動かすと手先も微妙に動くため,ナビゲーション精度にも悪影響を与える可能性がある.
カーナビゲーションにおいても同様の問題があり,フロントウィンドウにナビゲーション情報を投影することによって,ドライバーがよそ見運転をしないで済むような工夫が行われており,これが正しくaugmented reality(AR,拡張現実)である.
ARは現実空間に映像やテキスト,仮想的なオブジェクトなどの情報を表示するものである.仮想空間にオブジェクトを表示するvirtual reality(VR,仮想現実)が教育分野や術前計画などに用いられるのに対し,ARは手術に用いられることが多い.
本稿では,ARを用いた手術支援,中でも顕微鏡を用いたAR手術について述べる.
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