Japanese
English
特集 日本老年看護学会第27回学術集会 グッドプラクティスセミナー
急性期病院における認知症看護はどう変わったか
「急性期病院における認知症看護はどう変わったか」の意図
Purpose of Planning “How Dementia Nursing in Acute Care Hospitals Has Changed”
西山 みどり
1
Midori Nishiyama
1
1有馬温泉病院
1Arima Onsen Hospital
pp.14-15
発行日 2023年1月31日
Published Date 2023/1/31
- 販売していません
- Abstract 文献概要
日本老年看護学会第27回学術集会において,「急性期病院における認知症看護はどう変わったか;日本老年看護学会の立場表明2016から考える」というセミナーを企画した.急性期病院で認知症看護の質を上げるためリーダー的役割を担っている認知症看護認定看護師の熊倉季穂氏(江別市立病院),老人看護専門看護師の西村知子氏(久留米大学病院),同じく老人看護専門看護師の立原怜氏(島根県立中央病院)の3氏が登壇し報告がなされた.
寿命の延伸,医学の進歩により,高齢者は80代,90代の超高齢になっても治療を受けることが可能となった.一方で,加齢に伴い認知症が増えることを考えると,治療目的で入院される高齢者のなかには,認知症を有している人も決して少なくはないと想像できる.しかしながら急性期病院に勤務する看護師は,治療優先となる環境において,認知症看護に対する知識や技術を十分に持ち合わせず看護に従事している.その結果,認知症高齢者は望まない医療提供や身体拘束を強いられ,さらなる認知機能低下や日常生活動作の低下を招くなど,不利益を被る場面も多くみられる.このように認知症高齢者が急性期病院で受ける不利益をなくすため,2016年日本老年看護学会は「急性期病院において認知症高齢者を擁護する」ための立場表明を公開した.学会として,急性期病院で働く看護師に対し,8つの立場を表明し,その具現化を推進している.
Copyright © 2023, Japan Academy of Gerontological Nursing All rights reserved.