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日本老年看護学会第21回学術集会特集 シンポジウム2 さまざまな高齢者の看取りの場における多職種連携;マネジメントの実際と看護の役割
療養型病院における望ましい最期にむけた多職種連携のあり方
Multi-disciplinary Cooperation for Creating the Desirable End of Life in a Long Term Care Hospital
西山 みどり
1
Midori Nishiyama
1
1有馬温泉病院
1Arima Onsen Hospital
pp.21-24
発行日 2017年1月31日
Published Date 2017/1/31
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- Abstract 文献概要
1.はじめに
療養型病床は,急性期での治療が終了し,病状は安定しているものの,長期にわたり医学的管理のもと,療養生活や機能回復訓練などを行う医療機関である.治療の場ではなく生活の場であるが,医療機関でもあることから,必要時には,迅速に検査や治療を受けることができる.また医師や看護師,介護士,セラピストなど多職種が配置されていることで,多様なニーズに対応することができる.
昨今の多死社会において,当然のことながら療養型病床での看取りも決して少なくはない.しかし,まだまだ多職種で連携し,高齢者や家族が望む最期を提供できているとはいいがたい現状にあると感じている.
今回,呼吸困難や腰背部痛などの症状を抱えた90歳代男性に対し,臨死期を共通認識し,症状緩和はもちろん,大事にしてこられたものを尊重し,望ましい最期のあり方をチームで検討しながら関わることができた.この事例を通し,質の高いエンド・オブ・ライフ(以下,EOLとする)ケアを提供するための多職種連携のあり方を考えたい.
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