Japanese
English
特集 「急性期病院における認知症高齢者の看護実践を考える」
急性期病院における認知症ケア─住みなれた地域での生活の継続を目指して
Care for the Elderly with Dementia in Acute Care Hospital: Focus on Keeping the Elderly with Dementia Living in Their Long Time Home
森山 祐美
1
Yumi Moriyama
1
1社会医療法人製鉄記念広畑病院
1Social Medical Corporation Steel Memorial Hirohata Hospital
pp.19-23
発行日 2017年7月31日
Published Date 2017/7/31
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
1.認知症ケア加算導入の背景
平成28年度版高齢社会白書によると,2015年10月1日現在,65歳以上の高齢者人口は3,392万人,高齢化率は26.7%と報告されている(内閣府,2016).また,2012年には462万人(65歳以上の高齢者の7人に1人)であった65歳以上の認知症高齢者数が,2025年には約700万人(65歳以上の高齢者の5人に1人)になることが見込まれている.高齢化が進むなか,ひとり暮らしの高齢者や要介護認定者が増加している現状も合わせ,今後ますます急性期病院に入院となる患者背景は複雑化していくことが想定され,医療や看護のあり方が問われている.
2015年,わが国は増加する認知症高齢者の視点から,「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」(厚生労働省,2015)を策定した.この新オレンジプランでは,認知症の人の意思が尊重され,できる限り住みなれた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指す考え方のもと,7つの柱を掲げさまざまな取り組みが行われている.
Copyright © 2017, Japan Academy of Gerontological Nursing All rights reserved.