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日本老年看護学会設立20周年記念特集「未来への提言」 日本老年学会を構成する学会から
日本老年看護学会の2025年に向けての課題
Challenge to the 2025 Japan Academy of Gerontological Nursing
堀内 ふき
1
Fuki Horiuchi
1
1日本老年看護学会
1Chairperson of Japan Academy of Gerontological Nursing
pp.19-20
発行日 2015年6月30日
Published Date 2015/6/30
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- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
わが国の2025年の社会については,多くの予測データが示され,団塊の世代が75歳以上になるとともに後期高齢者の割合がほぼ20%になると推測されている(厚生労働省,2013).団塊の世代が65歳となった社会は現在到来しているが,65〜74歳の高齢者は,高齢者といっても身体的にも社会的にも十分活動的な人が多く,この年代の人たちは若い現役世代の世話になるというより,自ら活動し社会で活躍し,さまざまな支援をする側の人も多い(総務省統計局,2013).総就業者数に占める高齢者の割合も年々高くなっており,高齢者は現役世代が支える人であるとはいい切れない状況である.
しかし,これから10年後という75歳以上の後期高齢者が増える社会は,現在の高齢者受療率や有訴者率から考えるに,保健医療福祉のニーズが高くなり,これらが社会的な課題となってくる.このことは,老年学全体の課題が大きくなってくることを示すが,後期高齢者の増加は要介護高齢者や入院患者の増加を意味するものであり,そのことから老年看護学や介護福祉学等にとってはとくに大きな課題となる.
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