特集 生活機能・目標志向からみた老年看護
老年看護方法論の進展と日本老年看護学会の動向
堀内 ふき
1,2
1佐久大学看護学部看護学科
2日本老年看護学会
pp.870-871
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101580
- 有料閲覧
- 文献概要
老年看護学の課題
今日,老年看護学に対する社会的期待は大きくなっています。一般病院において高齢者の入院が増加し,80代や90代の手術も当たり前のようになって,認知症の方の入院や手術も増えています。在宅では,家族による介護から,施設を含めた地域における社会資源を利用しながらの在宅ケアの必要性など,家族の介護力の変化や会福祉サービスの利用の在り方などが課題となっております。そして,高齢者ケアにおいて施設の果たす役割が大きくなる中,施設の形態の変化や,たとえ施設の利用が進んだとしても,いつまでそこでケアが受けられるのか,終末期はどうなるのかなどについても課題が山積み状態です。これらは看護だけではすべてを解決することはできない課題が多く,チームアプローチがどこの場においても重要です。
これらの課題を少しでも解決しようと研究・教育活動が進められている動向を,本稿で概観してみたいと思います。
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.