Japanese
English
研究ノート
介護老人福祉施設を“終の住処”としている後期高齢者の現在の生活に対する思い
The Thoughts toward Present Life─The Thoughts of Elderly Person Aged 75 or Over Who Selects a Nursing Home as a Home at Last─
藤巻 尚美
1
,
流石 ゆり子
1
,
牛田 貴子
2
Takami Fujimaki
1
,
Yuriko Sasuga
1
,
Takako Ushida
2
1山梨県立大学看護学部
2信州大学医学部保健学科
1Yamanashi Prefectural University Faculty of Nursing
2Shinshu University School of Health Sciences
キーワード:
介護老人福祉施設
,
終の住処
,
後期高齢者
,
現在の生活
,
思い
,
nursing home
,
home at last
,
the elderly person aged 75 or over
,
present life
,
thoughts
Keyword:
介護老人福祉施設
,
終の住処
,
後期高齢者
,
現在の生活
,
思い
,
nursing home
,
home at last
,
the elderly person aged 75 or over
,
present life
,
thoughts
pp.80-86
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
介護老人福祉施設を“終の住処”としている後期高齢者の現在の生活に対する思いを明らかにすることを目的とし,意思疎通が可能で入所後半年以上経過している14名にインタビューを行った.得られたデータをKJ法で分析し,以下の結果を得た.①家族に対し【故郷で家族と一緒に暮らしたい】が【家族のお荷物にはなりたくない】という,自己の欲求と家族への気遣いの相反する思いを抱いており,この思いのギャップを埋めるように【私は私,家族は家族】という思いを抱いていた.②施設生活に対し【施設生活ならではの安心感がある】が【受け身でしかない施設の生活は意に沿わない】と,相反する思いを抱いていた.③現在の生活に対し【すべてをのみこんで生活している】が【やっぱり寂しい】という思いを抱きながら生活していた.高齢者はすべてを納得しているように見えても,本心を抑えて寂しさとともに生活しており,この思いを念頭に置いたその人らしい現実の意味づけへの関わりの重要性が示唆された.
Copyright © 2007, Japan Academy of Gerontological Nursing All rights reserved.