トピックス
高齢者虐待防止に関する法制度の整備の現状と課題
髙﨑 絹子
1
1東京医科歯科大学
pp.163-165
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
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はじめに
平成12年5月に児童虐待防止法が,平成13年4月に,いわゆる配偶者間暴力防止(DV)法が成立し,それぞれ児童相談所,婦人相談所を実施主体として,本格的な活動が実施されるようになった.高齢者虐待についても,その深刻な実態が明らがになるとともに,法制度の整備の必要性が高まり,平成17年8月には議員立法として法案が衆議院に提出された.衆議院の解散により廃案となったが,総選挙後10月に再提出され,平成18年4月から施行されることになった.一方,改正介護保険法においても,高齢者虐待防止対策は地域包括支援センターの業務として位置づけられ,今後,自治体その他においても,制度化や活動が進展することが期待される.本稿では,ここに至るまでの経過を整理するとともに,「高齢者虐待防止,高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」(以下,高齢者虐待防止法と略す)の主な内容と課題について述べる.
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