第13回日本看護医療学会学術集会 基調講演
臨床現場における看護師育成の現状と課題—クリニカルラダーと関連させて
福井 トシ子
1,2
1公益社団法人日本看護協会
2元・杏林大学医学部付属病院
pp.69-72
発行日 2011年12月30日
Published Date 2011/12/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200068
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はじめに
看護という職業をどのように捉えるか、社会経済環境が急激に変化し続け、予測のつかない不透明な時代となり、その影響は医療界に多大な影響を及ぼしている。このような背景からも、「キャリア」(関連した職業経験の連鎖)や「キャリア開発・支援」といった言葉が、看護者の職業生活を論ずるキーワードとなっていることも頷ける。
新人看護職員の教育が組織的に行われるよう体制整備が推進されたことにより、新人看護職研修に対する期待は大きい。一方、入職して1年が経過したあとの現任教育はどのような方向で検討され、整備されるべきだろうか。この問いに対する標準化された解はない。
新人看護職員の研修を基盤にして、その後の看護職の臨床実践能力を強化していくための標準化された方略をもつことが求められると言えよう。
以上のような状況を踏まえ、臨床現場における看護師育成の現状と課題を、クリニカルラダーと関連させて、筆者が前職で実践してきた、キャリア開発支援について紹介する。
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