特集 スポーツと公衆衛生―地域の関係性の構築
地域スポーツを支援する人材育成―現状と課題
海老島 均
1
1びわこ成蹊スポーツ大学
pp.660-664
発行日 2007年8月15日
Published Date 2007/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101123
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2006年6月12日号の「アエラ」に「都道府県上流度ランキング」という記事が掲載されていた.「学ぶ・育てる」「安心・安全」など様々な項目で様々な指標から比較し,ランキングを決めるという内容であった.その中で,「楽しむ・生きがい」という項目において滋賀県は堂々と1位に評価された.この「楽しむ・生きがい」という項目は,都道府県立図書館の年度資料費予算額,ボランティア活動・スポーツの年間行動者率(対15歳以上人口),映画館数(対人口)等の指標により算出されたそうである.この指標だけで楽しみや生きがいが評価できるのか議論が百出しそうであるが,どれだけ多くの人がスポーツに参加しているかという数字が生活の質を問う指標の1つとして評価されているというのは,スポーツ研究や振興にかかわる一個人としてうれしい限りである.
さらに,電通総研スポーツ文化研究チームが中心になってまとめた『スポーツ生活圏構想』の中では,詳細に「スポーツ豊か度都道府県ランキング」がまとめられている.その中で24の指標から都道府県のスポーツ状況が評価されているが,そこでも滋賀県は関西地区ではトップで,全国8位に位置している.個別の項目では,1人当たり,または世帯当たりのスポーツ関連支出が,それぞれ8位と5位にランクされ,スポーツ行為者数は全国3位であり,こうした数字が滋賀県を上位に位置づけていると言えよう.同署では,スポーツ活性度や事業元気度などソフトの面での整備が,滋賀県のスポーツ環境の高評価につながっているとそこでは結んでいた.
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