Japanese
English
研究報告
模擬患者を活用した看護アセスメント演習の評価
Evaluation of The Practice of Nursing Assessment Using Simulated Patients
相原 優子
1
,
神里 みどり
2
,
佐伯 香織
1
,
新實 夕香理
3
,
篠崎 惠美子
4
,
山内 豊明
3
Yuko AIHARA
1
,
Midori KAMIZATO
2
,
Kaori SAEKI
1
,
Yukari NIIMI
3
,
Emiko SHINOZAKI
4
,
Toyoaki YAMAUCHI
3
1前名古屋大学医学部保健学科
2沖縄県立看護大学
3名古屋大学医学部保健学科
4聖隷クリストファー大学看護学部
1Previous Workplace for Nagoya University School of Health Sciences Division
2Okinawa Prefectural College of Nursing
3Nagoya University School of Health Sciences Division
4Seirei Christopher University School of Nursing
キーワード:
看護アセスメント演習
,
模擬患者
,
看護教育
,
Practice for Nursing Assessment
,
Simulated Patients
,
Nursing Education
Keyword:
看護アセスメント演習
,
模擬患者
,
看護教育
,
Practice for Nursing Assessment
,
Simulated Patients
,
Nursing Education
pp.27-38
発行日 2007年6月30日
Published Date 2007/6/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200004
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Ⅰ.緒言
名古屋大学医学部保健学科看護学専攻では、3年後期から始まる臨地実習の前に、看護過程の展開方法を学ぶ演習を行っている。この演習では、ペーパーペーシェントのアセスメントから計画立案までを行うが、学生が実践に則した経験ができるように、情報収集の段階には模擬患者を活用している。模擬患者を活用した演習は、1964年にアメリカの医学教育でprogrammed patientとして用いられたのが始まりである1)。その後、全米各地で対人関係技術の教育プログラムに組み込まれて広がり、現在は、症状シミュレーション、臨床診察能力トレーニング、コミュニケーション・トレーニング、総合的臨床能力評価を目的としたsimulated patient、standardized patientとして医学教育における重要な役割を担っている1)。我が国でも国民の医療への要求が高まる中で、医師や医学生の臨床能力向上のために広く活用されるようになり1)、看護学教育においても、コミュニケーション能力やアセスメント能力の育成、看護基礎技術や患者教育技術のトレーニング、看護実践能力の評価のために模擬患者が活用され始めている2)-25)。
看護過程の授業では、通常ペーパーペーシェントを用いることが多いが、情報収集の段階にロールプレイを用いることもある。その多くは、学生同士または教員が患者役を演じるものであり、設定された患者の状態を患者役の学生が把握しきれなかったり、顔見知りであるため緊張感が持てないか、教員が患者役を演じた場合には過度に緊張するという問題も生じやすい。
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