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【シンポジウム】
災害看護教育の実際—野外看護訓練を通して
The Practical Education Concerned with Disaster Nursing : In the Field Training
清水 恵子
1
Keiko Shimizu
1
1陸上自衛隊衛生学校 教育部 看護学教室
pp.16-20
発行日 2001年3月30日
Published Date 2001/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7008200387
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Ⅰ はじめに
陸上自衛隊は1995年阪神淡路大震災において芦屋高校グランドに救護所を開設し医療活動を展開した。テントの後ろに見えているシェルタが野外手術システムである[写真1]。1998年11月には、ハリケーン災害で被災国となったホンジュラスより派遣要請を受けて、国際緊急医療援助活動を展開した[写真2]。
このように国内国外を問わず災害が発生した時、自衛隊看護婦は所属する各病院での治療・収容だけでなく、現在では災害派遣隊員あるいは国際緊急援助隊員として医療活動にあたる役割をもっている。
陸上自衛隊衛生学校では、看護婦の卒後の継続教育として、これらの役割と関連した課目を考慮し、初級幹部の養成を目的としたコースと看護管理者め養成を目的としたコースの2コースを設けている[表1]。
図1は、当校の幹部初級コースの災害看護教育を広義にとらえたイメージ図で、基礎教育修了後、臨床看護経験3〜4年の看護婦に対し、専門教育として災害看護教育と野外看護教育の理論を位置づけ、さらにそれらを統合した実践教育として師団収容所訓練を実施している。
今回、与えられたテーマは「災害看護教育の実際」であるので、当校で従来より野外看護訓練として実施してきた師団収容所訓練(以下、訓練)について紹介し、災害看護教育との関連を考察し、教育訓練の今後の課題について所見を述べる。
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