Japanese
English
【シンポジウム】
社会資本管理における防災体制について
Disaster Mitigation System of Infrastructure
元田 良孝
1
Yoshitaka Motoda
1
1岩手県立大学総合政策学部
pp.9-15
発行日 2001年3月30日
Published Date 2001/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7008200386
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1.はじめに
最近外国人の犯罪や、少年などによる凶悪な犯罪が目立ってきてはいるか我が国は女性が夜一人歩きができるほど治安がよい国である。しかしこと自然災害に関しては世界で最も危険な国の一つといえよう。日本はモンスーン地帯に属し台風、豪雨、豪雪、火山噴火など多種多様な自然災害が毎年国土を襲い、災害のデパートといってもいいくらいである。例えば地震に関しては面積比でわずか全地球の0.1%である日本とその周辺で全世界の地震の約10分の1のエネルギーが消費されており、ありがたくないことだがわが国は世界に冠たる地震大国である。また我が国は地形が急峻で崩壊しやすく、地質がまだ若くて軟弱な地盤が多いことから災害を受ける地理的、地質的要素も大きい。この点は社会資本の整備、管理に関し欧米諸国と際だって異なる我が国が背負っている大きなハンデである。
このような背景から道路、河川、港湾、上下水道、電力、鉄道などの社会資本は常に災害の危険にさらされており、それぞれの管理者は災害に備えて日頃準備を行ってきている。ここでは道路・河川などの社会資本管理での災害に対する体制(防災体制)の中から看護の分野で参考となると考えられる部分について基本的な事項を述べる。
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