Japanese
English
【フォーラム】
防災関連諸機関は災害時いかに連携すべきか—課題の共有・普遍化を目指す国際的な視点から
How Should Disaster Relief Agencies Link With Each Other in Emergencies? : Internationa lViewpoint: A Consolidated Approach Towards Formulation of the Universal Standard for Common Issues
中田 晃
1
Akira Nakata
1
1日本赤十字社国際部開発協力課
キーワード:
人道的危機
,
行動規範
,
スフィア・プロジェクト
,
humanitarian crisis
,
code of conduct
,
the sphere project
Keyword:
人道的危機
,
行動規範
,
スフィア・プロジェクト
,
humanitarian crisis
,
code of conduct
,
the sphere project
pp.8-16
発行日 2002年5月30日
Published Date 2002/5/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7008200347
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1.はじめに
日本では7年前の阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件の経験が、依然として「災害」を論議する上で欠かすことの出来ない主要なテーマとして位置付けられてきた。
ところが、第3回日本災害看護学会年次総会が開催された昨年7月末からひと月半後に起こったあの米同時多発テロ事件に我々は慄然とさせられた。あの未曾有の「災害」は、新世紀を迎えたばかりの世界政治・経済の在り方に大きな影響を与えただけでなく、国際社会の中における日本の立場を厳しく問うものとなった。あの事件を契機とした世界の動きは、それまではCNNで報じられる世界のどこかでの「災害」に過ぎないと受け流すことができたものが、今や、身近に迫りつつあることが認識され始めたのである。もはや、急速に進むグローバル化の中で我々自身が好むと好まざるとに拘わらず関与せざるを得ない、あるいは当事者にすらなりうるという世界の渦中にあるということを多くの国民が実感したのではないだろうか。その意味からも、今回の学会フォーラムで出された「連携」というテーマを改めて国際的な視点からも考えてみたい。
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